HOMEにもどる

知的障害者を抱える家庭の住まいや住み方の工夫

食事・異食などで困っていたことと、家族の手による工夫

  
好きなものだけ何度もおかわりして食べ過ぎるので困っていた
 ※「HPアンケート」で、ご家族の方からよせられた工夫を紹介します(ほぼ原文通り)
困っていたこと
食事のかたよりがある。 好きなものだけ何度もおかわりして食べすぎ、苦手なものは食べないので困っていた。
   

工夫の内容と効果について
おかわりはすべてのおかずを食べ終わってからと決め、回数も一回だけにした。 「おかわりカード」というものを作り、食卓に一枚置いて、そのカードと引き替えにおかわりをさせた

   
◆炊飯器にご飯が残っていると、全部食べてしまうので困っていた
困っていたこと
 
炊飯器にご飯が残っていると、全部食べてしまう(食事の量を自分で制限できない)。近ごろ、本人が太り始めてきた。

工 夫 の 内 容
 
炊飯器にご飯を残しておかないようにした。

◆食パンやケチャップなど、いつも同じ食材が揃っていないと大騒ぎする
困っていたこと
 
食パンやケチャップ、マヨネーズなどが切れると大騒ぎする。
工 夫 の 内 容
 
上記の食材を切らすことがないように、家族は、必ずストックを用意しておくようにしている。

◆食事の時間になっても、なかなか食事をとろうとしてくれなかった
困っていたこと
 
食事の時間になっても、なかなか食事をしようとしてくれなかった。

工 夫 の 内 容
 
食事をする部屋とそれ以外の場所を区別した(食堂を食事以外の場面で使わない)
  →→これから「食事の時間」ということ自体が認識できていないようだったから
  
→→「食事室に入る」=「これから食事の時間が始まる」という関係を体で理解してもらうための工夫

◆冷蔵庫を開けて、中のものを散らかすので困っていた
困っていたこと
 冷蔵庫を開けて、中のものを散らかすので困っていた

工 夫 の 内 容
 
冷蔵庫を開けにくくするために、開き戸ロック(右図---子ども用いたずら防止グッズとして市販されているもの)を取り付けた。また、ガムテープで扉を固定している家庭もあった。

◆包丁を取りだして、あそぶことがあったので困っていた
困っていたこと
 両親の知らない間に、台所の流し台の棚を開け、包丁を出して遊ぶので、危ないから困っていた

工 夫 の 内 容
・棚の扉に鍵をして開けられないようにした
 →→鍵は近くのホームセンターで購入した
 
→→今では、何度か包丁で手を切ってから、「包丁で遊ぶと痛い」とわかったらしく、遊ばなくなった(母親談)

◆洗面所などにある消毒液を飲もうとするので困っていた(※未改善)
困っていたこと
 某施設では、利用者が、洗面所などにある消毒液を飲もうとするので困っていた

工 夫 の 内 容
・消毒液のボトルの下を接着剤で固定し、本人がボトルを手にとって飲めないようにした。
  →→上記は、簡単に外れてしまったので失敗例
  
→→役に立つ工夫を探しているところである

あなたの工夫をおしえてください


  
    

このホームページの作成者
京都府立大学福祉空間計画研究室
◇西尾 幸一郎(指導教授:水野弘之)
〒606-8522 京都市左京区下鴨半木町
E-MAIL nishio26@yahoo.co.jp(西尾宛)